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2018年8月

2018年8月30日 (木)

剱岳チャレンジ~第3日目 剣沢小屋から剱岳山頂へ~

 急な夕立に戸惑い、劔御前小屋に避難する。そこにはすでに10人ほどの先達さんが控えていた。夕立が止んだのを確認し、劔沢小屋に向かう。ここを選んだ理由は、完全予約制だからである。この年齢になると、睡眠の失敗は翌日の行動に影響する。1枚の布団に3人などとなると、やはり不安である。

 御前小屋からの下りをしばらく歩くと、剣沢キャンプ場が見えてくる。大学の山岳部だろうか、楽しそうな時間を過ごしていた。理想ならばここにテントを張りたかったのだが、ここまで持ち上げる体力が私にはなかった。

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 ほどなくして、本日の宿である剣沢小屋に到着した。本日の剱岳は、恥ずかしがり屋さんのようだ。

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 受付を終え、部屋に案内してもらう。とてもきれいな内装の小屋だ。乾燥室にはジェットヒータがあり、濡れた雨具とシャツを乾かした。

 従業員の方々の対応も丁寧で、「山小屋のむずかしい人」というのは、過去の話なのだろう。夕食をいただき、荷物を整理した後、すぐに布団にもぐりこんで明日に備えた。

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 8月21日、午前3時起床。4時30分に出発する。ハーネス、ヘルメット、ヘッドランプを装着し、まずは剣山小屋を目指す。玄関を出ると剱岳が堂々たる姿を見せてくれた。

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 雪渓の踏み後を丁寧に渡り、剣山荘で休憩する。目標である剱岳までは一服劔、前剣と3つのピークがある。気合を入れるとともに、とても緊張する。

 登りで注意をしなければならないのは、2番のトラバースルートであろう。

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 一服劔、先はまだまだである。

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 前剣

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 噂の「カニのたてばい」。ここは単に登るだけなので上だけ見ていれば特に問題はない。

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「カニのたてばい」を越えれば山頂まであとわずか。

 9時50分、剱岳山頂到着。

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 ここが夢の劔岳山頂だ。我ながら今までの努力と、ここに広がる絶景に一人酔いしれる。ここで長く過ごしてしまったことが、テント場への到着時間の遅れにつながってしまったことに、後になって気づくこととなる。

2018年8月28日 (火)

剱岳・立山を目指して~第2日目 室堂から劔沢小屋へ~

 室堂バスターミナルで軽く昼食をとったのち、雷鳥沢キャンプ場を目指す。美しい景色におもわず息をのむ。

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 「みくりが池」、神様の台所と言われている。

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 「エンマ台」、ここから地獄をのぞき込む。

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 雷鳥沢キャンプ場までの道はしっかりと整備されている。しかし、肩の荷がずしりと響く。どうしても単独行となると荷物が多くなってしまう。荷物の精選が今後の課題であろう。

 ここでは、足元の一歩一歩を大切にしなければいけないのだが、この景色にはかなわない。

 キャンプ場で受付を済ませ、テントを立てる。今夜はここには泊まらない。余計な荷物はすべて置いていく。

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 設営後、すぐに劔沢小屋を目指す。地図上の時間では2時間半だが、最初の雷鳥坂に苦しめられた。やっと到着した御前小屋で夕立による一時避難をさせていただく。本当に感謝である。

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 雷鳥坂で雷鳥と遭遇。私の人生初の雷鳥だ。

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 結局、3時間以上の時間をかけ、本日お世話になる劔沢小屋に到着した。

2018年8月27日 (月)

剱岳、立山を目指して~信濃大町から黒部ダム、そして室堂~

 8月19日、新宿発のバスに乗り信濃大町を目指す。途中、中央道の事故渋滞の影響で約1時間半遅れで信濃大町駅に到着した。

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 私は、この駅舎が好きだ。このデザインが、旅情を誘い、信州に来たことを実感させてくれる。

 駅前のラーメン店で昼食を済ませ、そのまま本日の宿に向かう。

 夜は、駅前の居酒屋でとることにした。これからの5日間、どうしても野菜不足になりがちとなるため、野菜を多く採りたかったからである。一人テーブルに座り、軽くビールを飲み、その後宿に戻り、寝てしまった。

 8月20日、始発のバスに乗り、扇沢駅に向かった。

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 扇沢駅は、現在では当時の関電トンネルを掘削した名残は見つからない。すっかり観光地と変貌を遂げていた。

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 しばらく行列に並び、関電トンネルトロリーバスに乗り込む。この名物バスの運行も今年限りだ。ラストイヤーに間に合ったことに感謝である。

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 しばらく乗ると、例の破砕帯に突入する。このわずか80mに日本の英知を集結させ、多くの困難を乗り越え、無事突破したのだ。

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 トローリーバスから降り、階段を上る途中に水場がある。確かにおいしい湧き水だが、とても冷たい。大量に噴き出すこの水を頭から浴びながら掘削作業をしたことを考えると、自然に頭が下がる。

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 現在、黒部ダムでは観光放水期間中だが、毎秒10トンもの水を放出し続けても、ダムの水位が下がらないのだから、この黒部川水系の水の豊かさを驚きをもって実感する。

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 ダムの堤防に到着後、真っ先に慰霊碑に向かい、手を合わせる。

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 人間は、大自然を相手にこれだけ大きなプロジェクトを実現した。私は、頭の先から文系であるが、もし自分が学生の頃にこの場所を訪れていたら、理系を目指していたかもしれない。 

 ダムの隅々まで見学したのち、ケーブルカー、立山トロリーバスを乗り継ぎ、正午前に室堂に到着した。

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2018年8月25日 (土)

劔岳の測量~映画『劔岳 点の記』(2009年)を観ながら~

「北アルプスの南の重鎮を穂高とすれば、
     北の俊英は剣岳であろう」

            ~深田久弥『日本百名山』~

 剱岳から下山し、写真を整理しながら改めて映画『劔岳 点の記』(2009年)を観ている。剱岳は、かつて禁忌の山として恐れられていたが、明治40年陸軍参謀本部陸地測量部の測量官の芝﨑芳太郎らが、山案内人の宇治長次郎らに支えられて四等三角点を設置した。これほどまでにドラマチックで多くのアルピニストらを魅了し、挑戦された山はないであろう。

 この山の標高については、いくつかの変遷がある。
・1907(明治40)年・・・2998.02m
・1930(昭和5)年・・・3003m
・1968(昭和43)年・・・2998m
・2004(平成16)年・・・三等三角点を設置し、GPS測量の結果2999mと、公式に決定

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 これだけでも、当時の測量技術が正確であったことが裏付けられる。

「雪を背負って登り、雪を背負って降りよ」

 これは当時、行者間で剱岳について口伝されていた言葉である。それを手がかりに、柴崎と宇治長次郎らは前人未踏とされていた剱岳のルート開拓をおこない、無事測量を終えたのだ。この時の登頂ルートは、今では「長次郎谷」と名付けられ、剱岳を狙う難関ルートの一つとなっている。このルートは私などでは絶対に登れない。

 この映画は、これまでに何回も繰り返して観てきたが、やはり実際に登った後では、映画の味わいも異なる。映像のみならず、それぞれの役者さんたちの演技は素晴らしい。特に、香川照之さんの演技には感服させられる。

 皆様もぜひ。

2018年8月23日 (木)

剱岳登山で見つけた絶景~大日岳から伸びる虹~

剱岳(立山曼荼羅では「針山地獄」)登山の途中で偶然見つけた絶景。
息を切らせて登りながら、ふと景色を眺めると、大日岳から伸びる虹がかかっていた。
大日岳は、大日如来のお姿です。
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皆様にも、幸せのおすそ分けです。

北陸新幹線の中から

台風が近づいてきているとのことで、予定を繰り上げ、室堂平から家路をめざす。
昨日、雷鳥沢ヒュッテで温泉をいただき、体重を測ったら、なんと4キロも体重が減っていました。
「もし、このまま1ヶ月山の中にいたら・・・。」
などと、勝手に想像して喜んでおります。
さてさて、楽しかった休暇も今日でおしまい。
明日からシャバに戻ります。

2018年8月22日 (水)

剣岳、立山無事下山

夢の劔岳と立山の縦走、無事終了。
現在、テント内でまったりタイム。
やはり「カニの横ばい」は難所でした。
頭ではわかっているのですが、右足が先に出ないんですよね。
正直ビビリました。
道中、約300枚の写真を撮影したので、 順次ブログにアップします。

2018年8月17日 (金)

いよいよ剱岳だ

明後日から念願の剱岳に入る。準備は明日行う。
無駄な用具は一切置いて行く。
もちろん、計画書はしっかり作り、富山県警にも提出済みだ。
私だって、普通の人間だ。単独行となると、もちろん不安はある。
絶対に事故を起こさず、準備万端で登るぞ!。

2018年8月14日 (火)

ひぇ~、散財の8月

気がつくと、

HDレコーダ
コンデジ
ノートパソコン

合計約24万円使ってしまった・・・(涙)

いずれも買い替え時期で、どうしても必要なものなのだが、やはり私には痛い。

来月のカード支払いが不安である。

あと、今月はかねてからの念願である剱岳と立山縦走が待っている。

ここもお金がかかるんだよな・・・。

ちょっと計画性がなかった自分に反省。

まあ、いいや。

来月から質素倹約で、頑張ろう。

2018年8月 9日 (木)

フジテレビ開局50周年記念ドラマ『黒部の太陽』

 今年の夏季休暇は、他の人よりも1週間ずらして取得する。その時には、岳人のあこがれである剣岳と立山を目指す。ノーマルルートだがソロで入るため、安全登山とリスク回避は最優先されなければならない。ヘルメットはもちろん、ハーネス、シュリンゲ、カラビナ、細引きは必携である。

 初日は黒部ダムの見学をする。2日目は山小屋泊で剣岳、3日目と4日目はテント泊をしながら立山縦走を計画している。

 今、その予習を兼ねて2009年にフジテレビで放送した香取慎吾主演の『黒部の太陽』を観ている。『黒部の太陽』といえば、石原裕次郎主演の映画が有名だが、個人的にはこのドラマのほうが好きだ。

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 過日、両親と話したとき、黒部ダムを建設していた頃は、その必要性と困難な大事業であることは伝え聞いていたという。しかし、居住地域が東京電力管内であったため、ある意味他人事のように感じていたという。

 当時は、現在のような情報網が発達しておらず、やむを得なかったともいえよう。しかしその後、石原裕次郎主演の映画の大迫力で、そのすさまじさを知ったそうだ。

 黒部ダム見学の際には、必ず慰霊碑に参拝したい。そして、お土産は、もちろん「難関突破の破砕帯根付」(440円)にしたいと思う。

 どうか天候に恵まれますように。

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