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2018年9月 1日 (土)

剱岳チャレンジ~第3日目午後 剱岳山頂から雷鳥沢キャンプ場~

 8月21日9時50分、念願の剱岳の山頂到着。約1時間ほど山頂に滞在し、たくさんの写真を撮影する。中には寝ている人、ドローンを飛ばして撮影している人など様々だ。

 名残惜しい山頂を後にし、下山を開始する。

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 私の場合、下りが苦手である。登りは、比較的早く登ることができるのだが、下りとなるとガクンと速度が落ちてしまう。

 下りの難関は「カニのよこばい」だ。前の晩、小屋のオーナーから渡り方を伝授してもらっていたにもかかわらず、最初の右足が出ない。「体を鎖から離して下を見れば足場が見える。」と、頭ではわかっていても、本能的に鎖にしがみついてしまうのだ。そのような姿勢で右足を伸ばしてステップを探っても届かない。ここで、朝から腰にぶら下げているカラビナ登場となる。カラビナを鎖と連結させ、静かに渡る。

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 なんとか無事通過した。ほっとしている時間はない。まもなく約15mのはしご下りとなる。ここも慣れていないと恐怖を感じる場所だ。「しっかりつかまりながら一歩一歩」と何度も自分に言い聞かせるのだが、そういう時に限って「手を離せば落ちるのだろうな」などという邪念が湧き出てくるのだ。

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 しばらく、ガレ場続きとなる。ガレ場は、私の苦手とする場所だ。一歩一歩足を滑らせないように慎重に歩いても、変なところで浮き石で足を滑らせてしまうのだ。

 続いて「平蔵の頭」。

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 今度は、「前剣の門」となる。ここもなかなかの登りだ。

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 前剣を過ぎると、ガレ場も落ち着く。しかし、足が少し痙攣し始めた。ガレ場を歩く際に無理に足を踏ん張り続け、疲れが出てきたようだ。

 一服劔を過ぎると、昨日お世話になった剣沢小屋が見えてくる。小屋が見えてからが遠い。歩けど歩けど、なかなか到着しないのだ。

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 14時20分、剣沢小屋より手前の剣山荘到着し、コーラを一気に飲み干した。小屋の中からは、多くの元気な声が響いていた。一般的には、このあたりでもう一泊して下山するのだろうが、今夜の宿は、まだまだ先の雷鳥沢キャンプ場である。

 左手に剣沢小屋をみながら、ひたすら歩く。テン場まではまだまだ遠い。

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 登山道も安定してきた。植物を撮影する余裕もできてきた。

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 チングルマ、花の時期は過ぎてしまっていたようだ。

 16時30分、劔御前小屋到着。小屋の前でくつろいでいた女性たちから、「足、大丈夫ですか、今日はここで泊ったほうがいいよ。」と声をかけられる。よほどヨタヨタ歩いていたのだろう。心がゆれる。御前小屋に尋ねると、部屋に空きがあるとのことだ。財布の中には一泊する程度のお金は入っている。

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 小屋番の方と相談した結果、日の入りまでまだ時間があるので、休憩を短めにし、下山することにした。

 小屋でジュースを購入。懐かしい、「エネルゲン」だ。今回は行動食にナッツやドライフルーツ等を持ってきたが、ある意味「シャリばて」だったのかと思う。次回への改善点として、糖質と脂質だけではなく炭水化物も持参することにしよう。

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 休憩もそこそこにし、雷鳥坂を下る。まもなくするとテン場も見えてくる。釣りの世界では「見える魚は釣れない」というが、山の場合は「見えるテントは着かない」とでもいうのだろうか。つづら折りの坂をひたすら降りる。歩けど歩けど到着しない。パラグライダーでもあればとも考える。

 18時20分、雷鳥沢キャンプ場到着。夕日を浴びる立山が美しい。

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 マイホーム到着。誰かが待っているわけではないが、テントは無事であった。

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 早速、汗臭いシャツを着替る。下界は猛暑日とのことだが、ここは少し肌寒い。上にフリースを羽織る。簡単に夕食を済ませ、テントにもぐり込む。寝る前に足に鎮痛剤を塗る。密閉されたテントで目に染みる。持参したウイスキーをお湯割りにし、すぐに寝てしまった。

 行動時間、休憩を含めて14時間であった。時間がかかり過ぎだ。自分の場合下りとガレ場に時間がかかる。まだまだ修行が足らないと改めて実感した。

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登山」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。

実は私(50代後半)も山歩きをしていまして、今年は(てか今日から)剱岳へ、なんて思ってました。
もちろん天気が宜しくないので延期しましたが、しげまるさんの写真を拝見して、ちょっと私には早い(つまり怖い)かなあって思い始めてます。槍穂は登った事があるんですが、しばらくサボっていて体重もかなり増え、この鎖場はヤバイかなって。
でもこのスリルある岩山は、いつか登ってみたい雰囲気を感じさせます。また訪問させて頂きます。ありがとうございました。m(__)m

ハル様、はじめまして。コメントありがとうございます。
ハル様のブログも拝見させていただき、勝手に読者登録させていただきました。
私もちょうど、来年は雲ノ平に挑戦しようかと考えておりました。
ぜひ、アドバイスをよろしくお願いします。
剱岳は、天候にさえ恵まれれば大丈夫かと思います。
気を付けるのは「カニのよこばい」ぐらいではないでしょうか。
剣山荘か劔沢小屋に2泊すればだいぶ余裕が生まれます。
ぜひ、チャレンジされてみてください。
これからもよろしくお願いします。

14時間の行程…写真を拝見させて頂いただけで身震いしました。
やはり俺には、この山は無理ですね。
でも、凄い登山でしたね、頭が下がります。

でんでん大将様、コメントありがとうございます。
すこし大げさに書きすぎてしまったでしょうか。
剣山荘か剣沢小屋に2泊すれば大丈夫ですよ。
私の場合は、お財布に影響するのでテント泊にしただけです。
大将もぜひチャレンジしてみてください。

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