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2020年5月20日 (水)

思い出登山【あの「農鳥小屋」に宿泊】~令和元年8月~

 ネットで有名な「農鳥小屋」。中には「二度と来るものか」とボロカスに書いてあるサイトもある。なぜなら、いわゆる「農鳥オヤジ」は登山者を遠慮なく怒鳴り飛ばすことで有名だ。そうなれば、一度は泊まってみたいと思うのが人情であり、実際に泊まってみた。

 農鳥小屋は白峰(しらね)三山縦走ルート上にあり、具体的には北岳側から登った場合、間ノ岳(あいのだけ)と農鳥岳の鞍部にある。

 農鳥小屋の主である農鳥オヤジは「3時のオヤジ」とも言われており、小屋前のドラム缶に座り、登山者を双眼鏡でのぞき、監視、いや見守っている。小屋の門限は15時である。

 13時頃、間ノ岳山頂から下山を開始する。そこからすぐに農鳥小屋は見える。しかし、それまでは快晴であった空に、案の定農鳥岳方面から雲が登ってきた。

 実は、前日の16時過ぎに北岳山荘付近で落雷による死亡事故が発生していた。亡くなられたのは男子大学生とのことである。前日に白根御池小屋に泊まっていたのだが、その際にも落雷を目撃した人からその激しさについて聞いていた。「落雷3日」ともいわれるが、おそらくその日も雷雨になると予想できる。

 私は下りが苦手である。ヨタヨタしながら間ノ岳からの下りを歩いていたら、到着するやいなや農鳥オヤジから「ずいぶんとおせーな。」と笑われたが、「あんたはしっかりしている。」と褒められた。怖いもの見たさで小屋の予約した私としては、かなり拍子抜けであった。

 農鳥オヤジは、怒鳴り散らすので有名だ。その理由については、もちろん事前調査済である。要は、登山者としてしっかりとした装備と服装を準備すればよいのである。私の場合は、通常の装備に加え、特に注意したのはラジオと目立つ色のTシャツであった。私の場合は遠くから見えるように蛍光色のTシャツを着ていた。「これがいいんだ」とオヤジは笑う。「どこで買ったのか」と聞かれたので「ワークマンです。」と答えると、「そういうところのTシャツでいいんだ。今の登山者はやたらとブランド品で固めたがる。」と言い、さらに「これならヘリですぐに見つかるな。」と笑っていた。

 次に褒められたのはラジオだ。私の場合はSONYの登山ラジオを持参している。この日も午後には雷雲が立ち上り始めていたので、ラジオケースと一緒に肩に装着しラジオをつけながら登っていた。当たり前のことだが、ラジオは雷予報ができるのだ。近くに雷があれば雑音が入る。これでも私は小さな山岳会のリーダーをしているので、登山での落雷事故についてはかなり警戒している。山は平地と異なり、突然下から雷が突き上げるという事故も多数発生している。山頂付近は雷雲の上に出てしまうこともあり、その予測が難しいのだ。そこで事故防止のために市販されている雷警報器を購入しようかと考えたこともあったが、オヤジの笑顔をみてから「ラジオで十分」と考えるようになった。

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 農鳥オヤジの定位置(本人掲載許可済)。ここから登山者を双眼鏡で見守っている。隣に座っていらっしゃる方はスタッフの方。「奥さんじゃありません。」と力説していたが、それぐらいのことはわかりますよ(笑)。

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 俗に「ウケケケ」とも読める受付前のオヤジのポーズ。なかなかダンディーでかっこいいではないか。

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 15時を過ぎると、雷雲が小屋周辺に立ち込める。樹木や大きな岩のない北岳からの稜線には、落雷を避けるものがない。15時というのは農鳥オヤジが経験則から決めた登山者を守る門限なのだ。私もそれに賛同する。

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 農鳥小屋の夕食。すべてオヤジの手作りだ。ネットではいろいろ書かれているが、昔風味で、私はお代わりをした。

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 これもネットで有名な農鳥小屋のトイレである。
 ネチケットとしてネット上でトイレ内部を掲載することについては、はばかりもある。しかし、男の私であってもウワサのトイレということで、かなり不安であった。「財布などを落としたら二度と拾えない。」などとネットに書いてあったりもするので、下をのぞくと谷底と想像していたが、一応ワンステップ落下してから自然の中に消えるしくみだ。

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 翌朝の農鳥小屋。夜の間の雨も上がり、見事な快晴であった。6時に小屋にお礼と別れを告げ、西農鳥岳に登って行った。

 農鳥小屋については、いろいろ意見もあるが、普通の登山者であったら当たり前の装備をし、15時までの到着を心がければ全く問題はない。最近の山小屋では15時過ぎに到着することが当たり前になっている場所もあるが、白峰三山稜線は、他の山小屋と異なり、雷を避ける場所がない。だからこそ15時までに必ず到着してほしい。

 あと、宿泊記念にお勧めしたのは小屋オリジナルの手ぬぐいだ。オヤジのイラストと一緒にオヤジの口ぐせが書かれている。もちろん私も記念に購入したが、あのとき農鳥オヤジからサインをもらうべきだったと後悔している。興味のあるかたは、万全な装備と服装に加えて、油性サインペンも持参するとよいだろう。

 

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登山」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。

ただいま登山は自粛中のため、FBなどでも振り返り登山記事がUPされてます。
で、そういう記事、結構面白いですよね。
どこか思い出に残る記事なので、他人が読んでもこれは!と思う部分があります。

しげまるさんは、登山の大ベテランだったんですね。
私なんかそもそも農鳥小屋が何で有名なのかも知らず、へえー、っと興味深く読ませて頂きました。
また機会があれば、このような記事もUPして頂けるとなんて思います。m(__)m

ハル様、コメントありがとうございます。
月に1度は山に入らねばと思っても、なかなか実行できないですよね。
農鳥オヤジについては、ぜひググってみてください。
最近は「当然だ」という意見が増えてきましたが、以前はボロカスに書かれていました。
なかなか絶滅危惧種の山オヤジだと思います。
一度は泊まる価値のある山小屋ではないでしょうか。
いえいえ、大ベテランなんてことはありませんよ「大ペテン師」です(笑)。
道具とウンチクはヒマラヤに登れるレベルですが、
体力は低山専門家です。
リーダーとはいっても、今にもつぶれそうな山岳会です(笑)。

ステキなお話&写真をありがとうございました!

グッピーちゃん、コメントありがとうございます。
大した記事ではないのですが、喜んでいただきまして、こちらこそ感謝です。
グッピーちゃんのお住いの近くには大山がありますよね。
いつか登ってみたいとおもっています。
そのときは、よろしくお願いします。

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